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齋藤秀雄メモリアル基金賞

第16回 齋藤秀雄メモリアル基金賞

第16回 齋藤秀雄メモリアル基金賞

2018年2月23日 東京にて行われた贈賞式
左より 加藤 優(当財団理事長)、堤 剛氏、岡本 侑也氏、園田 隆一郎氏、 東条 碩夫氏、軽部 重信(当財団専務理事)

公益財団法人ソニー音楽財団(所在地:東京都千代田区、理事長:加藤 優、英文名称:Sony Music Foundation)は、第16回(2017年度) 齋藤秀雄メモリアル基金賞 チェロ部門受賞者を岡本 侑也(おかもと・ゆうや)氏、指揮部門受賞者を園田 隆一郎(そのだ・りゅういちろう)氏に決定いたしました。

受賞者

岡本 侑也(チェロ)
園田 隆一郎(指揮)

選考委員

<永久選考委員>
小澤 征爾 氏(指揮者)
堤 剛 氏(チェリスト)

<任期制選考委員(3年)>
長木 誠司 氏(音楽学者・音楽評論家)
東条 碩夫 氏(音楽評論家)
吉田 純子 氏(朝日新聞編集委員)

●楯
●賞金 当該年毎に1人500万円(総額1,000万円)

贈賞の言葉

  • 齋藤秀雄メモリアル基金賞 選考委員 堤 剛

    岡本 侑也 氏へ「贈賞にあたって」
    齋藤秀雄メモリアル基金賞 選考委員 堤 剛

    岡本さん、此度の「齋藤秀雄メモリアル基金賞」のご受賞本当におめでとう御座います!真に相応しい方が受賞された、という思いが強くしております。初めてのエリザベート王妃国際コンクールチェロ部門で堂々第二位に入賞されましたが、全世界から注目を集め、それだけに優秀な方々が応募された中での受賞は特筆されてよいと思います。永年の岡本さんの努力、精進が実を結んだ結果だと云えますが、そのように厳しい状況の中で自分の実力を十分に発揮出来るという事は、大変な才能の持ち主であり、強い精神性と素晴らしい音楽性を身に着けたチェリストである事が実証された訳です。今後何処まで成長されて行くのかが本当に楽しみです。
    現在ドイツで勉強されておられますが、私は岡本さんにとっての大きなプラスの一つは若い頃にドイツで学ばれ、ドイツ語がほぼ母国語のように身についている事だと思っています。加えてお父様も音楽家であられ、家庭環境に恵まれた事も大きいでしょう。岡本さんが音楽をされる際全くヨーロッパ人のそれのような印象を受けます。そして音楽に対するアプローチの仕方がとても自然です。数年前に霧島国際音楽祭で私のクラスで学ばれましたが、その時からチェロ演奏そのものが頭抜けていただけでなく、そこにしっかりとした筋が通っていました。加えて東京芸術大学で山崎伸子先生という名伯楽に出会われ、才能を思い切り伸ばして頂けたのも幸運な事だったと思います。勿論先生から教わったものを最大限伸ばすためには本人の不断の精進にかかっている訳です。
    岡本さんの演奏はしっかりとした土台の上に組み立てられた形で聴き手に見えてくるという特性を持っています。簡単に言えば信頼がおけ、しかも精神性をも持っています。それに加えて研ぎ澄まされた感性、音そのものに対する厳しいまでの姿勢、そして決してオーバーな表現ではない素晴らしい音楽性に支えられていると言えると思います。ともすれば自己主張に走りがちな現在の傾向とはしっかりとした距離を置き、音楽芸術の本質、作曲家が意図したもの、そして時代考証にのっとったスタイルに忠実に従うべく自分を律し、あく迄もその作品のあるべき姿を追求される姿勢には、心から感服いたします。多分コンクールでの審査員の先生方もそのような点を認めて下さったのでしょう。稀有な才能を可能な限り伸ばし、将来の音楽界のリーダーになられることを期待しております。

     

    【贈賞式でのスピーチ】

    岡本さん、今回は本当におめでとうございます。「贈賞にあたって」の文にも書かせていただきましたが、岡本さんは、ただ単にチェロを上手に弾かれるだけではない、本物のチェリストだと言ってよいと思っております。
    特に、ポッパーの「ハンガリアン・ラプソディー」のような作品を、あたかもメジャーワークのように演奏される力量には、ただただ感心するばかりです。
    「受賞の言葉」で、山崎伸子先生への心からの感謝の気持ちを述べられていらっしゃいましたが、私は、それは人間として素晴らしいことであるだけではなく、美しいとさえ感じました。この気持ちを忘れずに今後も精進を続けてください。
    また齋藤秀雄先生のテストーレから楽器が変わられると聞いておりますので、ますます音楽に深みを追求され、磨きをかけていってほしいと思います。
    最後に、今後の幅広くインターナショナルなご活躍を祈念いたしまして、私からのお祝いの言葉とさせていただきます。
    おめでとうございました。

  • 園田 隆一郎 氏へ「贈賞にあたって」
    齋藤秀雄メモリアル基金賞 選考委員 長木誠司 東条碩夫 吉田純子

    園田隆一郎さん、このたびは受賞おめでとうございます。
    園田さんは、2006年のイタリアでの本格デビュー以来、一貫してイタリア・オペラの道を真摯に極められてきました。そしてここ10年の間で、イタリア・オペラの分野における第一人者として、その名を知らぬ者のないマエストロへと駆け足の成熟を遂げられました。
    ロッシーニ没後150年を迎える今年は、東京と大阪での「チェネレントラ」公演を筆頭に、ますます園田さんの手腕が注目される1年になることと思います。最良のタイミングで賞を受けていただけたことを大変光栄に思います。
    能力のある人ほど、若い時はオールマイティに、どんな作品にも取り組んでみたくなるものかもしれません。しかし園田さんは、かなり早い段階で、自身の深めてゆくべき道をイタリア・オペラに定められました。それは、音楽という世界への敬意と畏れを知る人だからこそできる決断であったろうと思います。
    イタリア・オペラはともすると、どこか軽薄で深みがない、といった偏見の対象になりがちです。しかし近年、ジャンルイジ・ジェルメッティ氏やアルベルト・ゼッダ氏といった名匠による緻密な研究と実践が、そんなイタリア・オペラの名誉回復に大きな貢献を果たしてきたことは言うまでもありません。
    そんな2人の精神を、日本の音楽家の他の誰よりも色濃く継承しているのが園田さんです。
    ジェルメッティ氏のアシスタントを長く務め、2007年にはゼッダ氏がペーザロで創設した「ロッシーニ・オペラ・フェスティバル」に出演。「ランスへの旅」を躍動感たっぷりに率い、大きな注目を集めました。華やかな身ぶりで扇動するのではなく、音楽の細胞をしかるべく動かし、豊かな呼吸を生みだしてゆくイタリア・オペラの「伝統技法」を、園田さんは恐らく日本で初めてわがものにした指揮者と言って良いのではないかと思います。
    そうしたイタリアでの鍛錬の成果を、園田さんはいよいよ、日本の音楽界で花咲かせる時期を迎えておられます。2015年から藤沢市民オペラの芸術監督を務めておられますが、蝶々夫人、セミラーミデ(日本初演)、トスカの3作品がとりわけ音楽的に高い評価を得て、市民オペラに新たな道を切り拓いたことは記憶に新しいところです。新国立劇場、日生劇場、藤原歌劇団公演、びわ湖ホールなど、活躍の場はすでに全国に及びます。
    日本のオーケストラ界全体が世界的な高水準を携えたいま、指揮者にはオリジナリティと膨大なレパートリーが等しく求められるようになりつつあります。そんななか、器用な「何でも屋」に陥ることなく、己の立ち位置を見据え、必要な技術を磨き続けてきた園田さんは、多様性を尊ぶ時代の新たなマエストロだと言えるかもしれません。その飛躍の礎のひとつとなったのが、17歳のときからバイブルにしてきたという齋藤秀雄の「指揮法教程」だったことも、改めて最後に申し添えたいと思います。

     

    【贈賞式でのスピーチ】
    齋藤秀雄メモリアル基金賞 選考委員 堤 剛

    園田さん、この度は大変栄誉ある賞のご受賞、本当におめでとうございます。一言お祝いの言葉を述べさせていただきます。
    詳しくは他選考委員の先生方からのコメントに書かれている通りかと思いますが、園田さんは齋藤秀雄先生に直接師事された方以上に「指揮法教程」の内容をよく知り、理解されているのではないかと感じております。私自身も「先入」とか「たたき」などという言葉を聞いたことがございます。
    欧米ではオペラとシンフォニーの両方ができて、初めて一人前の指揮者として認められますが、イタリアのオペラハウスを中心としたご活躍は、本当に素晴らしいことだと思います。オペラの指揮者を目指す若い方への鑑となるだけでなく、社会に役立つ存在でありたいと仰っておられますが、誠に立派なことだと思います。
    今後も、園田さんのおっしゃる「心」と「頭」の両方を携えて、聴衆の方へ、より深く、意義あるPR、メッセージを届けていただくことをお願いいたしまして、私からのお祝いの言葉とさせていただきます。
    本当におめでとうございました。

受賞の言葉

  • 岡本 侑也

    岡本 侑也(チェロ)

    【受賞の言葉と贈賞式でのスピーチ】

    この度は「齋藤秀雄メモリアル基金賞」を受賞させていただくことになり、ソニー音楽財団の皆様、今までお世話になりました先生方をはじめ、関係者の皆様、全ての方々に深く感謝を申し上げます。大変光栄に存じ、身が引き締まる思いであります。
    私は小学校まで過ごしたドイツでチェロを始め、その後帰国し山崎伸子先生に師事しました。中学校に入学した年からミュンヘン音大に留学するまでの約7年間、先生は私に音楽の仕組みやあり方、様式観、あらゆる表現方法や奏法など、音楽の基本となるものを沢山教えてくださいました。もし山崎先生に出会えなかったら、全く違う音楽人生を辿っていたと思います。先生に心より感謝申し上げます。
    現在は、ミュンヘン音楽演劇大学の大学院に進学しユリアン・シュテッケル先生に師事しておりますが、昨年秋より、山崎先生の師である齋藤先生が長年使っていらしたテストーレのチェロを弾く機会をいただいて、齋藤先生の大きな存在を強く意識するようになりました。中途半端な表現を一切受け付けず、詰めの甘い奏法は瞬時に撥ね付けてしまう、まるで齋藤先生ご自身のような厳しさを持つ楽器で、この一年余り、音楽の考え方や、身体が脱力した状態での奏法など多くを考え直すことができました。簡単に音が出てしまうチェロを弾く時とは違い、一音一音にかける思いが以前より少しずつ深まってきたように思います。
    2017年6月に、チェロ部門が初めて開催されたエリザベート王妃国際コンクールにも齋藤先生のチェロと共に参加させていただきました。そのような中、今回の受賞のお知らせをいただき、驚きと喜びと共に大きな責任を感じております。
    この名誉ある賞を糧として、今後もますます精進し、現在留学をしているヨーロッパの地で引き続き沢山のことを学び吸収していきたいと思います。そして改めて新鮮な気持ちで、自分の演奏を深め磨いていきながら、作曲家と聴き手をつなぐ演奏家としての使命を果たしていけるよう努力して参ります。
    この度は本当に光栄な賞を有難うございました。

  • 園田 隆一郎

    園田 隆一郎(指揮)

    【受賞の言葉】

    このたび「齋藤秀雄メモリアル基金賞」を受賞させていただくことになり、たいへん光栄に思っております。
    指揮者は自分一人の力では何もできません。これまでご指導いただいた先生方や諸先輩方、一緒に音楽を作って下さる共演者の皆さま、いつも支えて下さっているスタッフの皆さまへの大きな感謝の気持ちを胸に抱きながら、名誉ある賞を謹んでお受けしたいと思います。
    17歳の時、生まれて初めての指揮のレッスンで遠藤雅古先生から齋藤秀雄先生の『指揮法教程』を手渡され、指揮という不思議な世界の秘密を少しでも解き明かしたいと、来る日も来る日も夢中になって読み返しました。大学を卒業し、海外で様々な音楽的経験を重ねていく中でも、17歳の時に読み耽った齋藤先生の教えは私の礎となり、今でも色々な場面で助けていただいています。
    先生の名著は私が15年以上暮らしているイタリアでも広く知られていて、指揮を勉強する若いイタリア人に「先入」や「引っかけ」などの技術について質問をされることがよくあります。そんな時に、齋藤先生の指揮法というのは国境を超える世界共通の言語なのだな、と改めて感じさせられます。
    明るい舞台上ではなく暗いオーケストラピットの中にいることの多い私は、過去の受賞者の皆さんに比べて地味な存在なのではないかと思います。そんな私の活動に光を当て、このような身に余る大きな賞を与えて下さった小澤征爾先生、堤剛先生、選考委員の皆さま、ソニー音楽財団の皆さまに心からの感謝を申し上げます。
    これまでは自分が必死に勉強することだけを考えてきましたが、40代にもなりましたし、今回の受賞を機に、これからはもっと広い視野を持ち、音楽がどのように社会の役に立てるのかを考えていきたいです。そして、おこがましいかも知れませんが、今回私が受賞することによって、オペラ指揮者を目指す若い方々を少しでも勇気づけることになれば、とも思っております。
    19世紀イタリア・オペラの分野をもっとさらに深く掘り下げて研究していかなければ、という半ば使命のようなものも感じておりますし、これからじっくり時間をかけて取り組んでいきたい大作オペラもたくさんあります。また交響曲の分野でもこれまでの古典的なレパートリーに加えて、これからは後期ロマン派の交響曲や近現代の作品にも取り組んでいきたいです。
    今後も、音楽の素晴らしさを世界中の一人でも多くの人に届けられるよう精進を重ね、古くからの伝統を大切にする「心」と、新しい物を受け入れる柔軟な「頭」を携えて、いつまでも挑戦し続ける音楽家でありたいと思っております。
    このたびは本当にありがとうございました。

     

    【贈賞式でのスピーチ】

    この度は「齋藤秀雄メモリアル基金賞」という栄誉ある賞に選んでいただき、大変光栄に思っております。小澤先生、堤先生をはじめ選考委員の先生方に心より御礼を申し上げます。この仕事を始めた頃から応援し見守ってくださっている、日本オペラ振興会、びわ湖ホール、日生劇場、サントリーホール、五島記念文化財団、各オーケストラの皆様にも、この場をお借りして御礼申し上げます。
    近年に受賞された指揮者の方々と比べると、私はオペラの仕事の割合がとても多いと思うのですが、そのオペラの指揮活動を評価していただいたという事は、私個人というよりも、ひとりのオペラ関係者として、そしてオペラを愛している人間として、非常に嬉しく思っております。
    私は交響曲も勿論、日本でもイタリアでも指揮しておりますが、やはり自分が学生の頃から憧れていたマエストロ達、イタリア人ですとアバド、ムーティ、シノーポリ等が交響曲とオペラを両立しているのをずっと見てきましたので、やはり両方やりたいという気持ちでおります。今後はさらに交響曲の分野にも積極的に取り組んでいきたいです。
    私は、初めて聴いていただいた方、観ていただいた方に鮮烈な印象を残すような―例えば160キロの剛速球を投げるピッチャーのようなタイプの指揮者ではないかも知れません。しかし、私が今までイタリアで得て感じてきた、軽やかさや柔らかさを持った音楽というものを大切にしながら、自分らしく丁寧に音楽と向かい合っていきたいと思っております。現在41歳になりましたが、まだまだこれから、ひょっとすると160キロの球だって投げられるようになるかも知れないので、そんな一面も持った指揮者を目指せたらと思います。
    2015年から藤沢市民オペラの芸術監督を務めております。日本オペラ界を創り上げてきた若杉弘先生、畑中良輔先生、栗山昌良先生に続き、いまだ力不足ではありますが、自分にとって挑戦となるような演目、日本のオペラ界にとっても新しいチャレンジになるような作品を取り上げていきたいです。
    音楽の道には正解がないかも知れませんが、少しでも正解に近づけるように、フラフラしながら、時々はどこかに頭をぶつけながら進んでいくと思います。
    どうぞあたたかく見守って下さいますよう、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

プロフィール

  • 岡本 侑也

    岡本 侑也(チェロ)

    2017年エリザベート王妃国際コンクールのチェロ部門において、堂々の第2位とイザイ賞を受賞。
    リサイタル、室内楽、そしてオーケストラとの共演とすでに第一線での演奏活動を展開し、「大器を予感させる才能」と今世界が最も注目する1994年東京生まれのチェリスト。
    2004年ドイツ音楽協会主催青少年音楽コンクールバイエルン州地域部門で第1位、併せてバイエルン放送局特別賞を受賞すると、2008年には泉の森ジュニア・チェロ・コンクール中学生の部で金賞、2009年第2回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクールin八王子では急遽設けられた「審査員奨励賞」を相次いで受賞。2010年には若い人のための「サイトウ・キネン室内楽勉強会」と小澤征爾音楽塾オーケストラに参加して経験を積み、12月には八王子音楽祭にて初の本格的リサイタルを開催。
    2月にチェロ・コングレス・イン・ジャパンオープニングコンサートでバッハ無伴奏組曲を演奏した2011年秋、第80回日本音楽コンクールチェロ部門第1位、併せて増沢賞・黒栁賞・徳永賞・岩谷賞(聴衆賞)を受賞。
    NHK-FMリサイタル・ノヴァ、霧島国際音楽祭スペシャル・ガラ、都民芸術フェスティバル室内楽シリーズ、高関健指揮新日本フィル「新・クラシックへの扉」(2014年7月)、紀尾井ホール「紀尾井 明日への扉」(2014年7月)、サントリーホール「成人の日」コンサート(2015年1月)、小山実稚恵さんとのデュオ(2015年8月・2016年9月)、プラハでの“国際音楽祭ヤング・プラハ”への出演(2015年9月)、王子ホールの“MAROワールド”(2016年1月・9月,2017年10月)、尾高忠明指揮東京フィル定期演奏会(2016年6月)、ユベール・スダーン指揮仙台フィル定期演奏会(2017年1月)、ステファヌ・ドゥネーヴ指揮ブリュッセル・フィル(2017年6月)、飯森範親指揮東京シティ・フィル定期演奏会(2017年10月)、NHKららら♪クラシックの収録などのほか、これまでに読売日本交響楽団、アンサンブルofトウキョウ、セントラル愛知交響楽団、東京都交響楽団、日本フィル、バート・ライヒェンハル管弦楽団、アントワープ交響楽団、ワロニー王立室内管弦楽団などと共演。2018年は東京オペラシティB→C(1月)、東京・春・音楽祭(4月)、オーギュスタン・デュメイ指揮関西フィル定期演奏会(5月)、阪哲朗指揮山形交響楽団定期演奏会(9月)、小林研一郎指揮東京都交響楽団(10月)などに出演予定。
    (公財)江副記念財団第42回奨学生。(公財)ローム音楽財団2013年度・2014年度奨学生。
    第25回(2014年度)新日鉄住金音楽賞フレッシュアーティスト賞受賞。
    H=J.ゼーフルート、山崎伸子、W=S.ヤンの各氏に師事。W.ベッチャー、M.ペレーニ、N.グートマン、G.リヴィニウス、J=P.マインツ、堤剛各氏のマスタークラスを受講。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、東京藝術大学音楽学部を経て、ドイツ・ミュンヘン音楽大学を首席で卒業。現在はミュンヘン音楽大学大学院でユリアン・シュテッケル氏に師事。

  • 園田 隆一郎

    園田 隆一郎(指揮)

    2006年、シエナのキジアーナ夏季音楽週間『トスカ』を指揮してデビュー。翌年、藤原歌劇団『ラ・ボエーム』を指揮して日本デビューを果たす。同年夏にはペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティヴァル『ランスへの旅』の他、フィレンツェのトスカーナ管弦楽団との演奏会、カターニアのベッリーニ大劇場管弦楽団の演奏会を指揮した。その後国内外のオペラへの出演、オーケストラとの共演を重ねている。
    近年では、日本フィル定期演奏会、読売日本交響楽団演奏会、アルベルト・ゼッダ氏の代役で急遽出演した東京フィル定期演奏会のほか、201511月にフランダース・オペラでのロッシーニ『アルミーダ』、12月にはトリエステ歌劇場でのドニゼッティ『愛の妙薬』およびクリスマス・コンサートに出演し好評を博した。
    2016年は日生劇場『セビリアの理髪師』、藤原歌劇団『蝶々夫人』『愛の妙薬』、びわ湖ホール『フィガロの結婚』『ドン・キホーテ』などの各公演に出演。
    2017年はびわ湖ホールで行われた『連隊の娘』をはじめ、NHKバレエの饗宴2017、三河市民オペラ『イル・トロヴァトーレ』、日生劇場『ラ・ボエーム』、びわ湖ホールおよび新国立劇場で行われた『ミカド』、藤沢市民オペラ『トスカ』、仙台フィル ジルベスター・ガラ・コンサートなどに出演。
    2018年は神奈川フィル定期演奏会、没後150年を迎えるロッシーニの傑作オペラ『チェネレントラ』公演(東京・大阪)をはじめオペラ公演および演奏会に出演予定。
    交響曲とオペラの両分野で今後の活躍が期待されている指揮者の一人である。
    東京藝術大学音楽学部指揮科、同大学大学院を修了。遠藤雅古、佐藤功太郎、ジェイムズ・ロックハートの各氏に師事。その後イタリア、シエナのキジアーナ音楽院にてジャンルイジ・ジェルメッティ氏に師事。2002年より文化庁在外派遣研修員、野村財団、五島記念文化財団の奨学生としてローマに留学。この間、ローマ歌劇場やマドリード王立歌劇場など、多くのプロダクションでジェルメッティ氏のアシスタントとして研鑽を積んだ。また ロッシーニの権威アルベルト・ゼッダ氏との交友も深く、ペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルで師事したのをきっかけにその後ヨーロッパ各地で数々の作品を学ぶ。2004年にシエナ・ロータリークラブ「カルロ・コルシーニ音楽賞」を受賞。2005年第16回五島記念文化賞 オペラ新人賞を受賞。20154月より藤沢市民オペラ芸術監督。